昔付き合っていた彼女の、今の恋人が亡くなった。
別れた当時は嫌いになったわけでも喧嘩したわけでもなく
いまでも相談したりされたり、という僕にとってはとても大切な存在だった。
ある日の夜、自分のしょうもないメールから、恋人からメールが返ってこない
という相談をされた。

「忙しいんだと思う、我慢して、メール送ったら励みになるよ」
と言うと彼女はすっきりした様子だった。
翌朝、彼女のFacebookで彼が亡くなっていたと報告が書いてあった。
亡くなった日の前日に、彼女は彼とデートをしていた。
忙しい合間のデートで、バタバタで、彼女はその日もっとゆっくりしたかったと書いていた。
Facebookの報告を見て、なにか声をかけてあげたいけど、
なんにも言葉が見当たらなくて、それでも考えに考えて3行ほどの励ますようなメールを送った。
彼女は「食べても戻しちゃうけど、ゆっくり元気だせるようにがんばる」と言った。

僕は、彼女の苦しみを想像して、なにかしてやれることがあったんじゃないかとか
関係ないのに変に責任感を感じて、後悔したり辛かったり、どうすることもできないはずだし、
今現在辛いのはもちろん、今後もこの辛さは一生引きずることになるだろうって、
消えてしまいたいくらいに思い詰めた。
けどその何倍も、何十倍も、想像を絶するくらいの辛い思いをしているはずの彼女は
前向きに「がんばる」って言ってた。
その前向きな姿勢に、強さに涙が出た。

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元恋人の今後の幸せと、会ったこともない彼氏のご冥福を祈ります。  [2008年1月 後楽園にて]

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